こんなに違うの?水際対策

09/23/2020

今やアメリカはコロナ対策に失敗した国として、各国から入国を禁止されています。マスク着用をめぐるトラブルも頻発しており、「マスク着用の義務化は自由を奪われる!」と主張する人も少なくありません。ただ、マスク着用に関しては、常識的なアメリカ人は「感染拡大を防げるなら、マスクくらいすればいいじゃない」と思っているのですが…。残念ながら大統領自身がコロナ感染を軽視し、ほとんどマスクを着用しておらず、度重なる大統領の失言や感染者数世界第一位という事実からもアメリカ人の入国禁止という各国の措置も頷けます。実際アメリカの水際対策は徹底されておらず、感染者が増えるのも当然といえるエピソードを紹介します。下記は数カ月ごとに日本からアメリカに出張しているビジネスマンの体験談です。

〈8月6日成田出国〜アメリカ入国〉

成田空港は免税店のほとんどがクローズしておりいくつかカフェが空いている程度。成田のラウンジも一部のみオープンでJALはファーストクラスのランジのみオープン。成田出国時に『クレベリン(空間のウイルス除去効果があるとされる製品、https://www.seirogan.co.jp/cleverin/cleverin/)』をつけていたら、機内に持ち込めないものとして没収された。機内では到着前に入国時のコロナ対策として空港には体温を感知するカメラが設置されているという放送があっただけで、特にコロナに関する質問もなし。ロサンゼルスでの入国審査も搭乗者が少ないこともあり、いつもの10分の1程度で入国。係員とのやり取りといえば、入国理由をビジネスと伝えたら業務内容を聞かれ、帰国日を確認されたくらい。航空券のチェックもなかった。

※8月24日、ニューヨーク州はJFKとラガーディア空港にCOVID-19(新型コロナウィルス)の検査施設を開設し、渡航してくる人の検査を実施すると発表。ただし、未だその開始日や陽性の場合の対処法、費用等については何も発表されていない。

〈8月20日アメリカ出国〉

ロサンゼルス空港はガラガラだが、セキュリティチェックの機械の稼働数が少なく、検査官もスローなため通常時の1.5倍程度の時間がかかった。ほとんどの免税店は閉まっており、開いているのは一部のカフェ程度。JAL061便の機内もガラガラで搭乗者はせいぜい30名程度。十分にソーシャルディスタンスが保たれたシートに着席。CAは皆マスクと手袋を着用。トイレにも除菌スプレーが設置。また、数分に1回という頻度で空気の入れ替えを行っているとのこと。機内で不安に感じることはなく、ロスでスーパーに買い物に行く方がよっぽど危険なのでは?と思った。

〈8月21日日本到着〜入国〉

①まず、機内で体温や渡航先、日本での連絡先等のアンケートに記入 ②到着後、乗り継ぎのある人から降ろされ、それ以外は案内があるまで機内で10分程度待機(便によって機内待機の時間は変わるらしい)③飛行機を降りたら待機スペースにて先ほどのアンケートの記入漏れがないかチェックを受ける。④順番にパーテーションで仕切られた場所で唾液による『PCR検査』を受ける。唾液を出すために壁に梅干しの写真が貼ってあった。採取した唾液を検査官に提出。唾液の採取が困難なアメリカ人女性は、鼻から綿棒をいれる検査もあると説明されていた。⑤検査後、別の待機スペースに移動し待機。⑥受付に呼ばれ、再度アンケート記入欄のチェック。日本での連絡先や厚生労働省からの連絡への回答方法(電話かLINEか)の希望を聞かれ、今後連絡を受けた際には、自身や家族の体温や体調に関する質問に「はい・いいえ」で回答をするように指示を受ける。⑦再度待機スペースへ戻る。ここで検査結果がでるまで待つこと1時間半。(成田も羽田もだいたい1~2時間程度だとか。)⑧検査番号が呼ばれたら受付で結果が伝えられる。陰性の場合は、荷物をピックアップしてようやく入国となる。

※もちろん、陰性でも二週間は自宅待機。
※陽性の場合は、そのまま隔離施設へ移動。
※検査結果がはっきりしない疑いのある人は再検査。
※英語によるアナウンスはほとんどなく、番号のアナウンスもまれに英語でされる程度だったので、日本語がわからない外国人は不安そうだった。
※ちなみに6月に帰国した際には、成田のPCR検査は鼻からの検査だった。さらに係員が帰国者のお迎えの人物が来るまで同行していた。(羽田から入国した友人の話では、6月時点でも迎えの人への引き渡しはなかったとのこと。)

コロナ禍における日本の対策は徹底しており、両国の水際対策にこうも違いがあるものかと驚きました。これから日本に帰国される方、アメリカに入国される方の少しでも参考になればと思います。

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