アメリカは服装だってフリーダム!

アメリカ在住から18年が経ったころ、アメリカの嫌なところばかりが気になり、日本が恋しくなっていた。そんな時、久々に日本に里帰りすることに!大喜びで帰国したのだが…。

今回は、「アメリカも、いいじゃない!」と思えた日本での出来事を紹介したいと思う。

5月半ばというのに蒸し暑く、真夏のような日が続いていた東京。待ち合わせに遅れそうになり、上着のジャケットをかかえ、有楽町の交差点を走っていたら、「すみません、ちょっとよろしいですか?」と突然、声をかけられた。振り向くとマイクとテレビカメラ2台が私にむけられていた。

「○○テレビですが、ちょっとよろしいですか?なぜノースリーブを着ていらっしゃるのですか?」と、レポーターが私にマイクを差し出す…。「なぜ?」って…言われても「暑いから!だけど!?」と思ったが、どうやら全国ネットの生中継のようだったので、誰かに見られていたら大変!!と思い、急いでいる旨を伝え、その場から逃げ出した。

帰宅後、義理の妹にその出来事を話すと、私くらいの年代になれば、暑くても腕はださず、ジャケットを着ているのが普通だという。確かに、街で周りを見渡せば、若い人はともかく、私の年代はジャケットや薄手のカーディガンを羽織っており、この季節、ノースリーブ一枚で、肩や腕を丸出しにしている人はいない。

暑ければ、脱げばいいじゃない!と思うのだけど…。

その点、アメリカでは、夏だろうが、冬だろうが、季節も年齢も関係なく、服装は千差万別。それこそ、なんだってあり! 顔も体も皺々のおばあちゃんだって、タンクトップと半ズボンで、サンバイザーをかぶり、ショッキングピンクのペディキュアにサンダルはいて、堂々と街を歩いている。ショッピングセンターへ行けば、Tシャツにジャージ姿の人もいれば、シックなロングドレスを着ている人もいる。だけど、誰も他人の服装を気にしないし、自分自身も気にしていない。どうです? 「アメリカって楽でいい!」と思いませんか?

それにしても、レポーターのあの質問の意味は何だったのだろう? 私の格好や行動は、やはり有楽町の街で目立っていたのだろうか? いずれにしても、自分が日本の慣習からかなりズレてしまっている事に気づかされた貴重な出来事だった…(苦笑)。